Windows 11へサインインしたあと、画面が真っ黒になりデスクトップが表示されない問題をMicrosoftが既知の不具合として公開しています。
この問題は、2026年8月27日に公開されたWindows 11の非セキュリティプレビュー更新プログラムKB5120998以降をインストールした一部の環境で発生します。
特にAzure Virtual Desktop(AVD)でFSLogixを利用している環境で報告されており、既存のユーザープロファイルで発生しやすいとMicrosoftは説明しています。
2026年9月24日時点では、Microsoftによって回避策が提供され、ステータスは「Mitigated(緩和済み)」となっています。

どのような症状が発生する?
Microsoftが公表している主な症状は次のとおりです。
- Windows 11へサインインすると黒い画面になる
- デスクトップセッションが自動的に読み込まれない
- デスクトップセッションを手動で開始するまで利用できない
- アプリケーションイベントログにWindows Explorerのクラッシュが記録される場合がある
サインインそのものに失敗するというより、サインイン後にWindows Explorerが正常に起動せず、デスクトップが表示されないという症状です。
影響を受けるWindows 11のバージョン
Microsoftが影響対象としているWindowsは次の3バージョンです。
- Windows 11 24H2
- Windows 11 25H2
- Windows 11 26H1
Windows Serverは今回の既知の問題の対象には含まれていません。
主にAVD+FSLogix環境で発生
この不具合についてMicrosoftは、主にAzure Virtual Desktop(AVD)のホストでFSLogixを利用している環境で確認されていると説明しています。
また、一部の既存ユーザープロファイルでは、より頻繁に問題が発生する傾向があるとされています。
そのため、通常のWindows 11 PCすべてで黒い画面になるという問題ではありません。
原因となったWindows Update
問題の起点としてMicrosoftが挙げているのは、2026年8月27日に公開された非セキュリティプレビュー更新プログラムです。
KB5120998
2026年8月27日公開
Microsoftによると、KB5120998およびそれ以降の更新プログラムをインストールした一部のデバイスで、デスクトップの読み込み問題が発生する可能性があります。
まずexplorer.exeを手動で起動する
Microsoftが案内している一時的な回避策の一つが、Windows Explorerを手動で起動する方法です。
黒い画面になった場合は、次の操作を行います。
Ctrl + Shift + Escを押す- タスクマネージャーを起動する
- 「新しいタスクを実行する」を選択する
explorer.exeと入力する- 「OK」を選択する
実行するコマンドは次のとおりです。
explorer.exe
Windows Explorerが起動すれば、デスクトップやタスクバーなどが表示される可能性があります。
ただし、これはMicrosoftが案内している一時的な回避策です。
企業環境ではKnown Issue Rollback(KIR)を利用できる
企業などIT部門がWindows Updateを管理している環境では、Microsoftが提供しているKnown Issue Rollback(KIR)を利用して問題を緩和できます。
KIRは、Windows Updateによって導入された問題のある変更部分をロールバックするための仕組みです。
今回の問題ではWindows 11のバージョンによって使用するKIR用グループポリシーが異なります。
- Windows 11 26H1:KB5124006向けKIR
- Windows 11 25H2 / 24H2:KB5124010向けKIR
Microsoftが提供する専用グループポリシーをインストールして設定します。
設定後は端末の再起動が必要です。
KIRはWindows Updateそのものを削除するわけではない
KIRを利用した場合、KB5120998以降のWindows Update全体をアンインストールするわけではありません。
Microsoftの説明では、今回の問題を引き起こしている変更を、将来の正式な修正が提供されるまで無効化します。
更新プログラムそのものを丸ごと削除する方法とは異なる点に注意してください。
イベントログも確認する
Microsoftは今回の症状として、アプリケーションイベントログにWindows Explorerのクラッシュが記録される場合があるとしています。
問題を調査する場合は、イベントビューアーを開いて、問題発生時刻付近のアプリケーションログを確認します。
イベント ビューアー
↓
Windows ログ
↓
Application
Explorer関連のクラッシュが発生していないか確認すると、今回の既知の不具合かどうかを判断する手掛かりになります。
単なる「壁紙が黒くなる問題」とは別
2026年8月27日のKB5120998では、デスクトップの背景設定が失われ、壁紙が黒一色になる別の既知の問題も発生していました。
しかし今回の記事で扱っている問題は、単純に壁紙が黒くなる問題ではありません。
サインイン後にデスクトップセッション自体が正常に読み込まれず、黒い画面になる問題です。
似た症状ですが、別の既知の問題として切り分けて考える必要があります。
Windows 11で黒い画面になったら必ず今回の不具合?
いいえ。
Windows 11の黒画面は、今回のWindows Update以外にもさまざまな原因で発生します。
- ディスプレイドライバー
- Windows Explorerの異常終了
- ユーザープロファイルの破損
- グループポリシー
- ログオンスクリプト
- 仮想デスクトップ環境固有の問題
などでも似た症状になる可能性があります。
特に今回の既知の問題を疑う場合は、
- Windows 11 24H2 / 25H2 / 26H1か
- KB5120998以降を適用しているか
- Azure Virtual Desktop環境か
- FSLogixを利用しているか
- Explorerのクラッシュが記録されているか
などを確認するとよいでしょう。
現在は「Mitigated(緩和済み)」
Microsoftは2026年9月24日にこの問題を既知の問題として公開し、現在のステータスをMitigatedとしています。
これは恒久的な修正がWindows Updateとして提供済みという意味ではありません。
現時点では、
explorer.exeを手動起動する- 企業管理環境ではKIRを適用する
という回避策が案内されています。
Microsoftは現在も解決に取り組んでおり、将来のWindows Updateで修正を提供するとしています。
まとめ
2026年8月27日のKB5120998以降を適用した一部のWindows 11環境で、サインイン後に黒い画面となり、デスクトップが正常に読み込まれない問題が確認されています。
影響対象はWindows 11 24H2、25H2、26H1で、特にAzure Virtual DesktopとFSLogixを組み合わせた環境で報告されています。
一時的な対処として、タスクマネージャーからexplorer.exeを起動できます。
企業管理環境ではMicrosoftが提供しているKnown Issue Rollback(KIR)を利用できます。
ただし現時点では恒久修正ではないため、AVD・FSLogix環境を管理している場合は、今後のWindows Release Healthの更新も確認しておくとよいでしょう。


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