Windows 10やWindows 11を使っていて、突然パソコンの動作が遅くなったことはありませんか?
例えば、次のような症状です。
- Windowsの起動に時間がかかる
- エクスプローラーを開くまで数十秒かかる
- アプリケーションが頻繁に固まる
- マウスは動くのに画面が反応しない
- ファイルを開いたり保存したりするのが遅い
このような症状は、メモリ不足やWindows Update、バックグラウンド処理だけでなく、SSD・HDDの異常やWindowsのシステムファイル破損が原因となることもあります。
今回は、Windows 10/11の動作が急に遅くなった場合に、イベントビューアーでディスク関連のエラーを確認し、DISMとSFCを使ってWindowsを修復する方法を紹介します。
※Windows 10は通常のサポートが2025年10月14日に終了しています。この記事の確認・修復手順はWindows 10にも利用できますが、継続利用する場合はセキュリティ対策も検討してください。
1. 最初に確認すること
パソコンが急に遅くなった場合、すぐに修復コマンドを実行するのではなく、症状を確認します。
まずは次の3点を確認してください。
| 確認項目 | 確認する内容 |
|---|---|
| タスクマネージャー | CPU・メモリ・ディスクの使用率が高くないか |
| イベントビューアー | ディスクやストレージ関連のエラーが発生していないか |
| Windowsのシステムファイル | DISM・SFCで破損が検出されないか |
特に、ファイルの読み書きが極端に遅い、異音がする、ディスク関連のエラーが繰り返し発生するといった場合は、データのバックアップを最優先にしてください。
ディスクの物理故障が疑われる場合は、修復コマンドや負荷の大きい検査を繰り返すことで状態が悪化する可能性があります。
2. タスクマネージャーで負荷を確認する
まず、Windowsのどの部分に負荷がかかっているのかを確認します。
Ctrl + Shift + Escキーを押します。- タスクマネージャーを開きます。
- 「プロセス」または「パフォーマンス」を確認します。
- CPU・メモリ・ディスクの使用率を確認します。
例えば、ディスクのアクティブ時間が100%付近で推移している場合、ストレージへのアクセスが処理待ちになっている可能性があります。
ただし、ディスク使用率100%だけでSSDやHDDの故障とは判断できません。
Windows Update、ウイルス対策ソフト、検索インデックスの作成などでも一時的に高くなることがあります。
高負荷が続く場合は、どのプロセスがディスクを使用しているかも確認してください。
3. イベントビューアーでディスクエラーを確認する
Windowsには、システムで発生したエラーを記録する「イベントビューアー」という機能があります。
ディスクやストレージに異常が発生すると、ここにエラーや警告が記録される場合があります。
① イベントビューアーを起動する
スタートボタンを右クリックして、「イベントビューアー」を選択します。
② システムログを開く
左側のメニューから「Windowsログ」→「システム」を開きます。
③ イベントログをフィルターする
右側にある「現在のログをフィルター」をクリックします。
イベントソースから「disk」または「Disk」を選択して、OKをクリックします。
※Windowsのバージョンや環境によって表示されるイベントソース名が異なります。ディスク関連の問題を広く調べる場合は、storahci、stornvme、storport、Ntfs などのイベントも確認対象になります。
④ エラーの内容を確認する
中央に表示されたイベントをダブルクリックし、「全般」タブを確認します。
例えば、次のようなイベントが参考になります。
| イベントID | 主な内容 |
|---|---|
| 7(disk) | 不良ブロックが検出された |
| 51(disk) | ページング操作中にディスクエラーが発生した |
| 153(disk) | ディスクへのI/O操作が再試行された |
| 157(disk) | ディスクが予期せず取り外されたと認識された |
| 129(ストレージドライバーなど) | ストレージへの要求がタイムアウトし、リセットが行われた |
イベントIDだけでは原因は確定しません。イベントソース、メッセージ全文、発生時刻、発生頻度を合わせて判断してください。
Disk 0のエラーが出ていたら故障?
「Disk 0」などの表記がある場合、その番号のディスクに関連する問題が発生している可能性があります。
ただし、Disk 0が必ずCドライブを含むディスクとは限りません。また、エラーの原因は物理故障だけでなく、ストレージドライバー、接続ケーブル、コントローラーなどの場合もあります。
ディスク番号は「ディスクの管理」やPowerShellで確認できます。
Get-Disk | Format-Table Number,FriendlyName,SerialNumber,HealthStatus,OperationalStatus
ディスクの健康状態は参考情報ですが、Healthy と表示されていても物理故障を完全に否定できるわけではありません。
同じディスクのエラーが繰り返し発生している場合は、まず重要なデータをバックアップしてください。
4. DISMでWindowsのシステムイメージを修復する
ディスクの重大な異常が確認されず、バックアップも確保できている場合は、Windowsのシステムファイルを修復します。
Windowsには、DISM(Deployment Image Servicing and Management)という修復ツールが標準で用意されています。
① 管理者としてコマンドプロンプトを起動する
スタートメニューの検索欄に cmd と入力し、「管理者として実行」を選択します。
ユーザーアカウント制御が表示された場合は「はい」をクリックします。
② DISMを実行する
次のコマンドを実行します。
DISM /Online /Cleanup-Image /RestoreHealth
DISMは、Windowsのコンポーネントストアの破損を検出・修復するためのコマンドです。
処理には時間がかかる場合があります。途中で進捗が止まっているように見えても、すぐに終了させず、処理の完了を待ちます。
修復に必要なファイルを取得できない場合は、Windows Updateへの接続や修復ソースの指定が必要になることがあります。
5. SFCでシステムファイルを修復する
DISMが完了したら、SFC(System File Checker)を実行します。
sfc /scannow
SFCは、保護対象のWindowsシステムファイルを検査し、破損が見つかった場合に修復を試みます。
実行後は、結果のメッセージを確認します。
| 表示された結果 | 対応 |
|---|---|
| 整合性違反を検出しませんでした | 保護対象のシステムファイルに破損は検出されていません |
| 破損したファイルが見つかりましたが、正常に修復されました | 再起動して症状を確認します |
| 破損したファイルが見つかりましたが、一部は修復できませんでした | CBSログなどを確認して追加調査します |
SFCで破損が見つからなかった場合でも、Windowsの動作が遅くなる原因がすべて解消されたわけではありません。
6. Windowsを再起動して改善を確認する
DISMとSFCの実行が完了したら、作業中のファイルを保存してWindowsを再起動します。
再起動後、次の点を確認します。
- Windowsの起動時間が改善したか
- エクスプローラーが正常に開くか
- アプリケーションが固まらなくなったか
- ディスク使用率が高い状態で固定されていないか
- イベントビューアーに新たなエラーが発生していないか
7. DISM・SFCで改善しない場合
修復コマンドを実行しても改善しない場合は、Windowsのシステムファイル以外に原因がある可能性があります。
特に次の項目を確認してください。
SSD・HDDの状態
メーカー提供の診断ツールなどで、SSD・HDDの健康状態やSMART情報を確認します。ディスクエラーが繰り返し発生する場合は、交換を検討します。
Windows Updateの影響
更新直後から遅くなった場合は、更新履歴や既知の不具合を確認します。
メモリ不足
メモリ使用率が高い状態が続く場合は、不要なアプリケーションを終了し、メモリ容量が不足していないか確認します。
常駐ソフトウェアの影響
ウイルス対策ソフトやバックグラウンド処理がCPU・ディスクに高い負荷をかけていないか確認します。
ストレージドライバーの問題
イベントID 129や153などが繰り返し発生する場合は、ストレージドライバー、ファームウェア、接続経路なども調査対象になります。
まとめ
Windows 10/11が急に遅くなった場合は、次の順番で確認することをおすすめします。
- タスクマネージャーでCPU・メモリ・ディスクの負荷を確認する。
- イベントビューアーでディスク関連のエラーを確認する。
- ディスク故障が疑われる場合は、修復より先にデータをバックアップする。
- ディスクに重大な異常がなければ、DISMを実行する。
- 続けてSFCを実行する。
- Windowsを再起動して改善状況を確認する。
重要なのは、Windowsの動作が遅い原因を確認せずに、修復コマンドを繰り返さないことです。
ディスクの故障が疑われる場合はデータ保護を優先し、システムファイルの破損が疑われる場合にDISMやSFCを使用することで、安全かつ効率的にトラブルを切り分けられます。
参考:Microsoft サポート「システム ファイル チェッカー ツールを使用して不足または破損しているシステム ファイルを修復する」
https://support.microsoft.com/ja-jp/windows/



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