Windows Serverでバックアップからファイルを復元しようとしたとき、
「何日前までバックアップが残っているのか?」
「Windows Serverバックアップは本当に取得できているのか?」
を確認したいことがあります。
Windows Serverバックアップの保存されているバックアップ世代を確認するには、wbadmin get versionsコマンドが便利です。
今回はWindows Server 2019で実際に確認した例をもとに、wbadmin get versionsの使い方と表示内容の見方を紹介します。
wbadmin get versionsとは?
wbadminは、Windows Serverのバックアップや復元をコマンドラインから操作するためのコマンドです。
その中の、
wbadmin get versions
を実行すると、現在利用可能なバックアップの一覧を確認できます。
「削除されたファイルを数日前のバックアップから戻したい」といった場合にも役立ちます。
wbadmin get versionsを実行する
管理者権限でコマンドプロンプトを起動します。
次のコマンドを実行します。
wbadmin get versions
バックアップが正常に認識されていれば、バックアップの一覧が表示されます。
実際の環境では、次のように表示されました。
バックアップ時間: 2026/09/12 23:00
バックアップ対象: 1394/USB ディスク ラベル付き Z:
バージョン識別子: 09/12/2026-14:00
回復可能: ボリューム, ファイル, アプリケーション, ベア メタル回復, システム状態
スナップショット ID: {xxxxxxxx-xxxx-xxxx-xxxx-xxxxxxxxxxxx}
複数世代のバックアップが存在すれば、このような情報がバックアップごとに表示されます。
表示内容の見方
それぞれ何を意味しているのか確認してみます。
バックアップ時間
バックアップ時間: 2026/09/12 23:00
バックアップが取得された日時です。
削除ファイルを復元する場合は、特に重要です。
例えば9月10日に存在していたファイルが9月11日に削除されたのであれば、9月10日以前のバックアップが残っているか確認します。
ただし、
バックアップ日時が削除前だからといって、そのファイルが必ずバックアップされているとは限りません。
対象ボリュームなども確認する必要があります。
バックアップ対象
バックアップ対象: 1394/USB ディスク ラベル付き Z:
バックアップが保存されている場所です。
USBディスクなどをバックアップ先としている場合は、ここに対象ドライブが表示されます。
バックアップ用ディスクを複数使用している環境では、「どのディスクに目的のバックアップが入っているのか」を確認する手掛かりになります。
バージョン識別子
バージョン識別子: 09/12/2026-14:00
これはバックアップを識別するための情報です。
wbadminを使って復元操作を行う場合、このバージョン識別子を指定することがあります。
ここで、
「バックアップ時間は23:00なのに、バージョン識別子は14:00になっている」
ことに気付くかもしれません。
これは異常とは限りません。
wbadminのバージョン識別子ではUTCを基準とした時刻が表示される場合があり、日本標準時(JST)はUTCより9時間進んでいます。
そのため、
14:00 UTC
は、
23:00 JST
に相当します。
バックアップ時間とバージョン識別子の時刻が違って見える場合は、この時差も確認してみてください。
回復可能
回復可能: ボリューム, ファイル, アプリケーション, ベア メタル回復, システム状態
このバックアップから何を復元できるかが表示されます。
例えば、
ファイル
が表示されていれば、ファイル単位での復元に利用できるバックアップであることが分かります。
また、
システム状態
が表示されていれば、システム状態の回復に利用できるバックアップであることが分かります。
サーバー障害時には重要な情報です。
スナップショットID
スナップショット ID:
{xxxxxxxx-xxxx-xxxx-xxxx-xxxxxxxxxxxx}
バックアップで使用されているスナップショットを識別するIDです。
通常のファイル復元では、この値を直接使用する機会はそれほど多くありません。
障害調査などでバックアップを詳しく確認する場合に役立つ情報です。
バックアップが何世代残っているか確認する
wbadmin get versionsを実行すると、利用可能なバックアップが一覧表示されます。
例えば、
2026/09/12
2026/09/13
2026/09/14
2026/09/15
2026/09/16
とバックアップが表示されていれば、少なくとも一覧上では複数世代が認識されています。
削除ファイルを復元したい場合は、
「ファイルを削除する前のバックアップが残っているか」
を確認します。
ここで重要なのは、単純なバックアップの個数だけではありません。
「最古のバックアップがいつなのか」
を確認してください。
バックアップが表示されない場合
wbadmin get versionsを実行しても、期待していたバックアップが表示されない場合があります。
その場合は、
- バックアップ先ディスクが接続されているか
- Windowsからバックアップ先を認識できているか
- 別のディスクにバックアップしていなかったか
- 古いバックアップが既に削除されていないか
- Windows Serverバックアップが正常終了していたか
などを確認します。
外付けディスクをバックアップ先としている場合は、まずディスク自体がWindowsから正常に認識されているか確認するとよいでしょう。
バックアップがあるのにファイルがないこともある
ここは注意が必要です。
例えば、
wbadmin get versions
で10世代のバックアップが表示されたとします。
しかし、
10世代残っている=削除ファイルを必ず復元できる
という意味ではありません。
例えばファイルが、
9月1日 ファイル作成
9月3日 ファイル削除
9月5日 最古のバックアップ
だった場合、現在残っているバックアップを調べてもファイルは見つかりません。
また、
10:00 ファイル作成
15:00 ファイル削除
23:00 バックアップ
だった場合も、その日のバックアップにはファイルが存在しない可能性があります。
つまり重要なのは、
ファイルが存在していた時点のバックアップが残っているか
ということです。
「以前のバージョン」も確認する
ファイルを誤って削除した場合は、Windows Serverバックアップだけでなく「以前のバージョン」も確認してみてください。
対象フォルダーを右クリックして、
プロパティ
↓
以前のバージョン
を確認します。
シャドウコピーが残っていれば、Windows Serverバックアップを使わなくてもファイルを復元できる可能性があります。
私が実際に対応したケースでは、
- 以前のバージョンを確認
- 最古の世代まで確認
- ファイルが見つからない
wbadmin get versionsでWindows Serverバックアップを確認- バックアップ側も確認
- 目的のファイルは見つからない
という結果になりました。
バックアップを取得していても、削除された時期によっては復元できないことがあります。
定期的に確認しておきたい
Windows Serverバックアップを設定すると、毎日正常終了していることだけを確認して安心してしまいがちです。
しかし本当に重要なのは、
「必要になったときに、必要な時点のデータを復元できるか」
です。
そのため、サーバー管理者は定期的に、
wbadmin get versions
を実行して、
- 最古のバックアップはいつか
- 何世代程度残っているか
- 必要なボリュームがバックアップされているか
- 実際にファイルを復元できるか
を確認しておくと安心です。
特に最後の「実際に復元できるか」は重要です。
バックアップの成功と、復元の成功は同じではありません。
まとめ
Windows Serverバックアップの世代を確認する場合は、
wbadmin get versions
を使用します。
このコマンドから、
- バックアップ日時
- バックアップ先
- バージョン識別子
- 回復可能な項目
- スナップショットID
などを確認できます。
削除ファイルを復元するときは、単にバックアップが存在するかを見るだけではなく、
「そのファイルが存在していた時点のバックアップが残っているか」
を確認することが重要です。
ファイルサーバーを管理している場合は、障害が発生してから初めて確認するのではなく、一度wbadmin get versionsを実行して現在のバックアップ保持状況を確認しておくことをおすすめします。

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